頭痛

こんな症状にお悩みではありませんか?

頭を周りからぎゅっと締めつけられるような痛みや、頭がずっしりと重く感じるという場合には頭痛の可能性があります。頭痛と一言でいっても、痛みの感じ方はさまざまです。例えば、脈拍にあわせズキンズキンと痛む、運動のあとや緊張がとけたときに痛む、太陽の光や音で痛みがひどくなるという痛み方もあります。
そのほか、頭の痛みとともに吐き気やめまいを伴うこともあります。

頭痛とは

頭痛とは頭部の一部、あるいは頭部全体の「痛み」の総称です。痛みを感じる範囲は頭部全体におよび、後頭部と首の境の部分や目の奥が痛む場合も頭痛です。頭痛は、発熱や腹痛と同様、「頭が痛い」という症状の総称ですが、頭痛がする状態を繰り返すような場合は、「頭痛症」という病気として扱われます。

頭痛の分類

頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分類することができます。

一次性頭痛

一次性頭痛とは脳の一過性の異常により起こる頭痛で、これらの頭痛を長く繰り返すような場合は、慢性頭痛症ともいいます。緊張型頭痛、片頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)などがあります。

緊張型頭痛 無理な姿勢を続ける、目や肩の疲れなどの身体的ストレスや、心配ごとや不安などの精神的ストレスによって、頭部の筋肉が過度に緊張することが原因で起こると考えられています。
二次性頭痛 原因は不明ですが、脳血管の収縮と拡張により引き起こされると考えられています。

二次性頭痛

二次性頭痛とは、頭部や体の病気によって引き起こされる頭痛です。頭痛が引き起こされる頭部の病気としては、くも膜下出血、脳出血、頭部外傷(むちうちも含む)、悪性腫瘍(脳腫瘍)、感染によるもの(髄膜炎)などがあります。また、お薬を飲みすぎてしまったときや、登山で酸素が少ないところに行ったときに起こる頭痛も、二次性の頭痛です。これらの病気や状態によって頭痛が引き起こされている場合、頭痛以外にも吐き気、おう吐、呂律が回らない、片麻痺、発熱などの症状のほか、認知症に似た症状を引き起こすことがあり、すぐに医療機関を受診することが必要です。

頭痛の統計

頭痛の患者数は、およそ30,000人(厚生労働省 平成29年患者調査より)とされていますが、実際には医療機関を受診せず「薬局で薬を買う」という方も多いため、実際に頭痛の症状がある方はこれよりもずっと多いと考えられます。割合を見てみると、男性よりも女性の方が多い傾向にあります。

頭痛の検査と治療

頭痛の検査

頭痛の検査では、まず、今起こっている頭痛が一次性頭痛なのか、二次性頭痛なのかを鑑別することが必要になります。頭痛のはじまった時期、回数、時間帯、持続時間に加えて、痛みの発生部分、強さ、症状や頭痛以外の気になる症状を確認し、麻痺の有無や呂律の状態、眼球の状態などを調べます。さらに、頭部のCTやMRI、血液検査を行い、脳の病気による頭痛ではないかどうかを調べます。さらに細かい検査が必要となった場合には、脳波や髄液検査などを行うこともあります。

頭痛の治療

頭痛の治療は、一次性か二次性か、どちらの頭痛かによって異なります。

一次性頭痛

一次性頭痛の場合には、日常生活に支障を期待している方が治療の対象になります。一般的には入院をせずに、薬物を用いて治療を行います。痛み止めを使用して頭痛を解消していくほか、頭痛を予防するためのお薬を使用します。また、頭痛に伴う吐き気の症状が出ている場合には、吐き気を予防するお薬も使用します。ほかにも頭痛を引き起こしている神経の緊張を和らげる神経ブロックや、脳の深いところに電流を当てて痛みを取り除く脳深部刺激療法などを行うこともあります。日常生活を見直して改善する見込みがある場合には、日常生活の指導も行います。

二次性頭痛

頭痛を起こしている原因となる病気の治療をしなければ頭痛は改善されません。多くの場合、入院をして手術あるいは薬剤で管理をすることが必要となります。

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