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愛礼会を築いたふたりの本音

皆様に愛礼会をもっと知ってもらうために
理事長と事務長のおふたりに今の想いを本音で語ってもらいました。

愛礼会松前 裕己理事長   愛礼会松前 和子事務長

まず、はじめに法人名を「愛礼会」にされたのはどうしてでしょうか?

理事長
「医は仁なり」という言葉があるのですが、「仁」とは論語で、孔子が最も重視した徳の一つと言われているんですね。思いやりの心であり、慈しみの心を表す言葉として用いられているんです。その「仁」を「愛」という字に置き換えたのが愛礼会の「愛」の字です。そして、「仁」を形に表したものが「礼」と論語で言われています。“人を思いやる心を持ち、それを形に表してほしい”そんな思いから愛礼会という名前を付けました。

礼には「礼儀」とか意味も含まれていますからね。やっぱり患者様の信頼を得ようと思うには、技術はもちろんですが、それなりの身なりが大切になってきます。
前提として愛礼会のスタッフには、体力や身なり持っていてほしいんですね。その気持ちは医者になろうと思ったころからずっと持っていました。
事務長
仁の心のない虚礼であってはいけませんから。人に優しい丁寧な医療・介護を提供していくこと、そんな想いが込められています。

医療だけでなく介護事業も始めようと思われたきっかけとは?

理事長
最初はもちろん医療だけだったんですけど、医療をやっている中で介護の必要性を感じることが増えていったんです。通院されている患者様がだんだん介護がいるようになり、家からの通院が難しくなると、どこかの老人ホームに入らなければいけなくなるんですね。そうすると、私の手から離れて目が届かなくなってしまう。そんなことが何人か続いたんですね。

患者様の医療から介護、生活の全部を支えたい。その想いが家内と重なって、二人で医療と介護を行っていこうとなったんです。
事務長
実際に医療と介護が連携するのは難しいのですが、私たちは医療と介護を一つのものとし、一体的に提供していきたいんです。バラバラなものを組み合わせることは誰にでもできますが、想いや目的を共有して一つの方針にしたがってやっていく。それは私たちならできると思いました。
理事長
ただ、まだまだ私たちはゴールにたどり着いたわけではないのでやりたいこと、やらなければならないことはたくさんあります。

なぜ、いくつもの小規模施設を展開されているのですか?

事務長
まず、従来型の特別老人ホームや特別養護施設などは1フロア見渡すと50人ぐらい利用者様がいて、ボーッと座っているイメージなんですね。そんなところに自分だったら入りたくないじゃないですか。
理事長
スタッフの人も流れ作業だと言うんですよ。
事務長
お風呂も裸にして利用者様を並べるとか。でも、そうしないと作業が回らないんでしょうね。
理事長
交換作業、入浴作業・・・。
でも、それが嫌で辞めるスタッフも多くいるんですよね。
事務長
だから、介護を始めるときにそんなことだけは絶対にやりたくないと思ったんですね。「個人個人を大切にする介護」をと思って始めたんです。最初にできた施設は1フロア12室で、2フロアありましたので24室で、世間の規模からも小さかったんです。

なので、最初は失敗したかな?とも思いました(笑)でも、数としてはその人数であれば、利用者様も落ち着いていたし、スタッフも働きやすいという環境だったんです。

なので、今後続けていくなら、このくらいのアットホームな施設を展開していきたいなと。もし自分の親に入ってもらうとなったときに、こういう場所であれば快適だろうなとも思ったんですね。

介護を利用される患者様に、特に提供したいことは何ですか?

理事長
デイサービスや泊まりの方でも、楽しんでいってもらいたい。もっとその人の力をフルに発揮できるような方向を目指しています。実際に、音楽教室や体操教室を行っているのですが、介護をする以外に、来てもらったことにたいして患者様を”もてなす”そして”楽しんでもらう”ことを目指しています。

そのためには、スタッフ一人ひとりが身体的な介護・介助だけにとどまらないことが大切になってきますね。
事務長
音楽療法や運動療法というのは他でも行っている施設はあります。私たちは、リハビリを”楽しんでもらいたい”ということで取り入れていますね、“つらいリハビリ”ではなく”楽しいリハビリ”を提供していたいんです。
理事長
デイサービスではボランティアの人が毎日のように来てくれますので、歌を歌ったり楽しむことはあるのですが、要介護度の高い患者様の多い老人ホームや認知症施設などではどうしても介護・介助の時間が多くなってしまいます。

デイサービスと同じようにリハビリでどう楽しんでもらうことができるか、日々考えていますね。ここが今の課題の一つであると同時に、愛礼会だから解決できるところでもありますよね。

以前会議でスタッフの一人が「おもてなしの心を持ってお迎えしましょう」と言ったんですね、すごく良い言葉だなと思いました。その気持ちを持って患者様と向き合っていけば、楽しませるだけでなくその方の能力を発揮できるようなリハビリにもつながっていくと思います。

古民家型の施設が誕生した理由とは?

事務長
最初私たちはデイサービスというのは、整った綺麗な場所でやるものだと思っていたんです。でも利用者様の中にいた認知症の方は少し違っていて、白い壁に囲まれた場所だと落ち着けない。何十人も過ごすような場所も落ち着けないんですね。
理事長
なので、定員12人という少人数を見ていくことにしたんです。最初はもちろん試行錯誤ですよね。そんなとき、「民家でやってみるのもいいんじゃない?」と勧めてくださる方がいたんです。
事務長
試しに一軒小さいお家で開いてみたんですね。そこで通ってくる人を見たら、皆さん認知症なんですけど、表情が雰囲気が違ったんです。通常のデイサービスに通われている方は、なかなか施設に入れなかったり拒否反応を示す方が多いのですが、普通の民家だと抵抗なくスッと入られるんです。

自分の家や友達の家だと思えるみたいですね。それには私もびっくりしました。私が顔を出したときに利用者様から「ようこそ、いらっしゃい!」と言われたこともありましたから(笑)

そこから昭和の時代にみんなが憧れた家を探して、施設として改装してきました。遊びに行きたくなるような家ですね。
理事長
認知症ない利用者様はレクリエーションを楽しんでいただく施設で、認知症のある利用者様は落ち着ける静かな古民家型施設で過ごしていただく。症状の違いによって受け入れる施設が違うんです。

愛礼会が目指す未来とは?

理事長
介護面では、2017年4月から24時間定期巡回型訪問介護がスタートするので、今はそれに向けた準備中で
翌5月には内科を移転して、通所リハビリを新設する予定です。

医療面でも、もっともっとバックアップが必要と考えていますね、病院の診察と施設での往診にもすぐ対応できるようにマンパワーを増やしていきたいですね。

介護と医療のどちらも十分に受けられるように、人も環境もさらに整えていく予定です。
事務長
スタッフ一人ひとりのレベルアップはもちろん、この一宮の地で医療・介護を必要とされる方の心の拠り所になるように、スタッフ皆の心を一つにチームとして努力していきます。

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